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dari88の雑記帳です

原発ゼロは不可避の現実

・「原発ゼロ社会」というのは、現状では、目指すか目指さないかという「政策的な選択」の問題ではなく、避けがたく到来してしまう「不可避の現実」である。

原発は「トイレ無きマンション」である。

・廃棄物の最終処分の方策を確立せずに操業している産業は、実は、原子力産業だけだ。

日本学術会議が原子力委員会に正式に報告書を提出し、「現在の科学では、地殻変動の激しい日本において“10万年の安全”を証明することはできないため、日本で地層処分を行うことは不適切である」と明確に表明した。そして、日本では数十年から数百年の「暫定保管」つまり「長期貯蔵」を行うべきだと提言した。

・従って、発生する廃棄物の「総量規制」を行わざるを得ず、その結果、遅かれ早かれ、原発は稼働できなくなる。

・全国の原発サイトの「使用済み核燃料貯蔵プール」は、もし原発を順調に再稼働できても、平均6年で満杯になる状況にあり、青森県六ヶ所村の再処理工場の核燃料貯蔵プールも、すでに満杯近くなっている。

・実現の見込みのない「地層処分」の政策を凍結し、直ちに、「長期貯蔵」の政策に切り替えるべきである。

・「水冷プール貯蔵方式」は「長期貯蔵」には向いていない。

・使用済み核燃料の安全な長期貯蔵は、現在の原発サイトでの「水冷プール貯蔵方式」を「乾式キャスク貯蔵方式」に切り替えるならば、十分に可能である。

・「長期貯蔵施設」を、どこに設置するか。それが、これから大問題となる。

・この問題は、核廃棄物の貯蔵と処分の問題について世界的に生じている「Not in My Backyard」(私の裏庭には捨てるな)という社会心理的問題である。

・「すべての都道府県が、過去に恩恵に浴した原発電力量に相当する使用済み核燃料の長期貯蔵を引き受ける」という法律を検討すべきである。

 

 私は日本の文化として原発を否定すべきと考えているのだが、現実は従来のように原発を稼働し続けることが出来ないということらしい。仮に現状で原発を全て廃止にしたとしても、核のゴミ問題は頭の痛い問題である。

 我々は22世紀の将来世代からどのような歴史的審判を下されるのだろうか。