今日のコーヒー自家焙煎: 手網にダンパー効果を追加する?
ネットで調べていると手網に銀紙を貼り付けてダンパー効果を得るみたいな記事を見かけます。そこで今日は銀紙ダンパーの効果を調べてみました。
手網の側面と上面に厚手の銀紙(厚さ20μm)を貼り付けます。但し、上面の中央には観測用に直径約6cmの穴を開けています。
写真:
これでエチオピア シダモG2を煎ってみました。火力の調節は前回の焙煎温度プロファイル#17と同様にして比較を行います。
焙煎温度プロファイル: #18
温度変化率: 1ハゼ以降 7.4 ℃/分
生豆: エチオピア シダモG2
焙煎度: 中深煎り
焙煎条件: 手網+銀紙ダンパー、200g、やや強火、炎から10cmでスタート、
1ハゼの途中から15cmに上げる
お味:
抽出: 焙煎の一晩後、カリタ式、85℃、(3分)、450cc
香味: ◎ まろやかな甘味、美味しい
これに前回の温度プロファイルを重ねてみます。
青が#17の温度プロファイルです。銀紙ダンパーにより、200℃を境にして前半は温度上昇が遅くなり、後半は早くなる傾向が見て取れます。
手網焙煎はガスで加熱された熱い空気の上昇気流(対流熱)を利用したものであり、焙煎機でいえば熱風式に相当する焙煎方法だと思います。銀紙ダンパーの効果で、手網の中を通過する熱風の流量(カロリー)が減ったことにより、前半の温度上昇が遅くなるのだと推定できます。
後半の温度上昇がやや早くなるのは、ダンパーにより熱がこもって逃げにくいからと考えれば良いのでしょうか?
温度上昇プロファイル的にはまあ似たようなものじゃない! という感じがしますが、前半の水抜きの過程で蒸発した水分が手網の中でこもるような効果があるかもしれません。まあ、これは測定できませんから想像だけですけど・・・。
また、熱がこもるような構造から、手網の中の温度分布が均一化するような気もします。これらの効果で炒りむらが減る方向にあるとも思えます。
しばらくこれで煎ってみますかね?
それで、味の違いはどうなのよ? ということなのですが、煎るたびに違う豆を煎っているのでよく分からん・・・というのが実態です。(^^;;;